2008年07月23日

NLPの始まり・・・(フリッツパールズ)

こんにちは!NLP Fieldの酒井です。

今日もこちらにお越し頂いてありがとうございます。


前回は、リチャードバンドラーは、何が上手く機能しているかというパターンを見抜く天才だ、というお話をしました。

パターンとは、複数の事例から、共通するうまく行っている組み合わせを抜き出すことです。


そして、彼は、また、もう一人のセラピーの天才のパターンを
見抜くことになるのです。それは誰か・・・


ここまで、お話しました。


リチャードバンドラーは、本当に類まれなる模倣の天分がありました。
それを証明するかのような出来事があったのです。

それは、どんな出来事かというと・・・


彼は、心理学系の出版社の仕事を請け負っていました。

先日のバージニアサティアに引き続き、彼が請け負ったのは、


フリッツパールズです。


録音テープやビデオから、彼はフリッツパールズの天才的なパターンを習得しました。その成果は、他の人が、彼をフリッツパールズかと間違うようなところまで成長したのでした。


フリッツパールズは、未完の原稿がありました。
出版社は、それを完成させるために、フリッツパールズそっくりなリチャードバンドラーにその編集を行なうように指示しました。そして出来上がったのが・・・


「ゲシュタルト療法〜その理論と実際」でした。

(参照:NLPハンドブック マイケルホール著 春秋社)



つまり、NLPがサティアの次に、忠実に結果を再現できるようにしたのが、ゲシュタルト療法のフリッツパールズでした。


■ゲシュタルト療法とは?

  山


これは、何と読みますか?

  山           山
  山     山     山
  山     山     山
  山     山     山
  山            山
山             山
               山


これは、何と読みますか?


ゲシュタルトとは、「全体性」を意味しています。

私たちは、すぐに自分の知っていることの一部に囚われて
しまいます。


ゲシュタルトは、その一部に囚われるのではなくて
もっと全体を見ていく必要があることを伝えています。



これは、どういうことか?


私たちがコミュニケーションと言えば、

通常、「何を言ったか?」


という言葉の内容に囚われてしまいます。


しかし、コミュニケーションは、それだけではないのは
ご存知ですよね。


意外に私たちは、「どう言ったか?」を見落としてしまうのです。


ゲシュタルト療法では、相手の気づいていない領域にアプローチするために、相手が表現をコントロールできる言葉よりも、普段あまり意識を向けていない非言語を捉えることに注目したのです。


例えば、相手が話をしていてどちらかの手が口を押さえているとき、その行為は、相手が無意識の中で、どんな表現をしているのか、そこに気づいていきます。

もしかしたら、その行為は、話したくないことの表れかもしれませんし、うそをついていることの表れかもしれません。単に口がくさいのかもしれませんし、もしかしたら・・・  
その答えは、相手にあるので、その行為を何度も繰り返してもらって気づいていくのです。


これは、小さな例ですが、
相手の話を全体的に観察しながら、
相手の表現の一致と不一致を感じ取っていくのです。


■「ゲシュタルト療法」の序論には、こんなことが書いてあります。1973年に著したものです。


現代人は、総じてバイタリティに欠けていると言わざるを得ない。それは、直ちに日常生活に支障を来たすほどの深刻な問題にはなっていないけれども、そうかといって、現代人は、真に創造的に生きているかと言えば、そうでもない。

むしろ、不安が先行し、挙句の果てに引っ込み思案になってしまっている。我々の外界を見渡せば、現代ほど人生を豊かに、有意義に過ごす機会に恵まれている時代はないといえよう。

それにもかかわらず、現代人は、自分で何をしたいのかわからず、したがって、わからないものをどの様に手に入れたらよいかについては、なおさら見当がつかない。現代人は、あたかも目的を失ったかのように、ただ彷徨っているようにみえる。(以下略)

(参考文献:ゲシュタルト療法 フリッツ・パールズ著 ナカニシヤ出版)


35年経った現代も、まったく同じことが言えるようです。


これは名著ですので、NLPのプラクティショナーかマスタープラクティショナーの受講生は一読をお勧めします!


そして、ここでリチャードバンドラーは、もう一人のNLPの創始者と出会うことになったのです。


それは誰かというと・・・


また、そのお話は次回のお楽しみに!


【今週のNLPクイズ】
NLPが生まれる前に、リチャードバンドラーによって
研究されたセラピストは誰か?

そして、その人がやった療法は何でしょうか?


【今日のおまけ】

「他の動物と同じように、人間の本質は統合にある。」

フリッツパールズの映像
http://jp.youtube.com/watch?v=N6K-8Hwh1RU&feature=related








posted by nlpfield at 22:44| Comment(0) | TrackBack(0) | 02NLPとは?

2008年07月09日

NLPの始まり・・・(バンドラーとサティア)

こんにちは!NLP Fieldの酒井です。

今日もこちらにお越し頂いてありがとうございます。



前回は、NLPの言葉を通しながら、
人間がどんな風に物事を認識したり、感じたりするのかを心理学と言語学を通して、
研究してきたものなので、自分が欲しい成果や状態にむけて、
どんな風に自分がこれまで気づいていなかったプロセスを変更すればいいのかを教えてくれるものなのです。

とお伝えしました。


今日は、前回の最後に投げかけた
なぜ、心理学と言語学を通してか?

というお話です。

これが実は、NLPの始まりと関係しているのです。



もともと、NLPはどこかの学説から派生して生まれたというよりは、
ある学生が、優秀なセラピストのやり方を忠実に再現してそのセラピストと全く同じ結果を出したところから始まります。


これを成し遂げたのが、リチャードバンドラーという学生でした。

当時、彼は数学を学んでいたときに、とある心理学系出版社で仕事をすることになりました。
そこで、家族療法で有名なバージニア・サティアのセラピーのテープ起こしの仕事がありました。
また、彼は、実際にバージニア・サティアのワークを録音するために参加することがありました。

「このクライアントのお話に対応できる人?」

誰も手を挙げない中、録音をしていたリチャードバンドラーが
手を挙げたそうです。


そして、見事に、彼女と同じように解決してしまったのです。


彼は、後ろで録音しているときに、バージニアサティアがクライアントを見事に問題解決をしているときに使っているパターンをいくつか発見していたそうです。
(参考文献:NLPハンドブック マイケルホール著 春秋社)




ちなみに、家族療法とは、家族というグループを視野に入れたセラピーをいいます。
例えば、子供が学校に行きたくない、といった時、通常のセラピーは、その子供に原因があると捉えますが、
家族療法では、家族というシステムにその子供が学校を行かない選択をする要因があるとするものです。


「アラウンド40」というドラマの例を挙げると
子供が、手をガラスに突っ込み、大怪我をします。
よくよく要因を調べてみると、両親がいつもけんかをしていて、自分のことを全くみてくれないために、怪我をしてまで、自分に注目をもってきたり、自分が怪我をすることで夫婦に何が大切かを知らせようとしたのです。


話を戻しますと、
リチャードバンドラーは、何が上手く機能しているかという
パターンを見抜く天才でした。

パターンとは、複数の事例から、共通するうまく行っている組み合わせを抜き出すことです。


そして、彼は、また、もう一人のセラピーの天才のパターンを
見抜くことになるのです。


それは誰か・・・


それは、次回のお話に!


【今週のNLPクイズ】
NLPの創始者の一人は?
その人が、パターンを見抜いた対象となった人は?
そして、その人がやった療法は何でしょうか?


【今日のおまけ】
バージニアサティアの名言
「低い自尊心は、関係に問題をもたらす。」

 バージニアサティアの映像(英語です)
 http://jp.youtube.com/watch?v=BVbNxSNZmyk&feature=related



posted by nlpfield at 00:08| Comment(0) | TrackBack(0) | 02NLPとは?