2008年11月20日

選択肢のある地図の方が、より役に立つ。

こんにちは!NLP Fieldの酒井です。
今日もこちらにお越し頂いてありがとうございます。


今週もまた、NLPの基本前提について
学びを深めていきましょう!


今日は、「地図は、土地ではない」から派生した
三つ目の前提です。


■この前提を簡単な問いに変えます。

 電車が止まったら、
 電車が動くのを待つ人と、
 乗り継いで別の方法を知っている人では、
 どちらが、目的地に早く着くのでしょうか?


■もちろん、うまく行っているときはいいんです。

むしろ、選択肢なんかないほうが、
悩まなくて済むかもしれません。


何かが上手くいかなくなったときに、
あなたは次の成長のはしごに足をかけます。
その時に、自分の地図の見方や考え方、感じ方に
どれだけ柔軟性が持てるか、ということなのです。


柔軟性を持つためには、次のポイントをヒントにしてみてください。
・自分を探求すること
・新しい体験をすること
・人の意見を一旦受け入れてみること


■意識的には、みんな頑張っている。

ある男性が、うつ病と診断されて会社を休むようになりました。

しばらく休んでいると、だんだんと自分が仕事をしていない
罪悪感に囚われて、家族にまた、仕事にいくと伝えます。

「だめよ。まだ、先生休んでなきゃいけないって言ったじゃない。」

妻は、夫の身体のことを心配して、伝えます。

夫は、前もこのような感じで会社に行って、
今回もうつ病になって戻ってきたのです。


「このまま休んでたら、会社をクビになってしまうじゃないか。」


「だって、この前もあなた会社に行って、少し楽な仕事をしてたら、周りの人から言われもしないのに「楽して同じ給料もらっていいよな」とかそんな声が聞こえてきたんでしょ。それで、また、休むことになったんじゃない!」

妻の声のトーンが高くなり、夫のプライドを刺激します。


「今度は、大丈夫だよ。。。」

ただ2回目ということもあり、夫もやや傷心ぎみです。



■選択肢が少ない地図は、ひとつの視点や解釈に囚われがちです。


「うつ病=会社の仕事を奪うもの」や「うつ病=負け犬」というような感じを持っていたら、
これは、選択肢の少ない地図です。

これは、うつ病という状態に対して、
社会のある見方しか適応していないからです。


例えば、うつ病ではなくて、
少し元気がおちている状態としておけばどうでしょうか?
元気が落ちていることで、
きっと手に入れているものがあるかもしれません。

今まで無理をしてきたから、
今度は、「無理をしないこと」や「リラックスすること」に
無理してみてはいかがでしょうか?


もしくは、病気をもらって、正式に休める時間としてみては?
さらにいえば、あなたの身体が、
あなたに何かを気づかせたいサインとして捉えてみたら?


そうすると、夫が、このうつという休みの機会に、
家で自分の時間がとれて、
これまで勉強できなかった技術に関する資格の時間が確保できるかもしれません。
(つまり、F1でいえばピットインの状態ですね)

もしくは、自分がうつになったことを使って
自分の心や人間の心理について、
学んでみる良い機会かもしれません。

普段、奥さんにお世話になっているのであれば、
家のお手伝いをする機会にもなるし、
夫婦でこれからどう豊かな未来を築いていくか
じっくりと話す時間ができるかもしれません。

普段できなかった、身体を動かせることから
始めてみるのもいいですし、

もしくは、現在の環境が悪いのであれば、
会社を辞めるという選択肢もあるかもしれません。


■直線がなくても、必ず迂回路はある。
 今の進んでいる道にストップがかかれば、
 他の道を探しなさい、という合図です。

 
 ある人が外で探しモノをしていました。
 
 そばに通りかかった人が何を探しているのですか?
 と尋ねると、

 「カギ」です。

 一緒に探していると、やがて日が暮れました。

 どこら辺に落としたのですか?

 「家の中です。」

 「どうして、それなら外で探しているんですか?」

 「この前は、外で見つかったんです。
  それに、家の中は暗いですから。」


 外が意識で、家の中が無意識であれば
 選択肢を広げる鍵は、あなたの無意識にあるかもしれません。

 意識的に、たくさんの方法を知っているのも良し。
 そして、無意識にある無限のやり方をいつでも引き出せるように
 しておくこともいいかもしれませんね。



それでは、次回は、
今日クライアントさんとセッションで話していた、
「人々は、彼らの地図の中で、可能な限り最善の選択をしている。」 
 
について、お話しましょう!


_____________________________

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テーマ: 〜自信をつける構造〜 です。
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 (講師インタビューはこちらから) 
   http://www.seminars.jp/itv_sakai.php
   ※こちらのWSの案内は古くなっているので、
    ご参加を希望される方は、下のNLPフィールドのHPから
    ご参加下さい。

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 〜協働する社会を目指すリーダーたちへ〜
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2008年11月11日

「抵抗」は、相手の地図とラポールが取れていないというだけである。

こんにちは!NLP Fieldの酒井です。
今日もこちらにお越し頂いてありがとうございます。


今週もまた、NLPの基本前提について
学びを深めていきましょう!


今日は、「地図は、土地ではない」から派生した
二つ目の前提です。


「地図は、土地ではない」のところでお話したように
人々は、それぞれ各自が、各自の世界の地図を持っています。


私の大好きなDVDの1つにパッチアダムスというのがあります。

そのDVDの中で、
パッチアダムスが精神病院の経験から
自分自身が生きていく
本来の道を発見するシーンがあります。


プラクティショナーコースでもご紹介するのですが、
そのシーンというのが、
精神病の患者さんが、現実にはいないリスをみて
おトイレに行けない、というものです。

誰の目に見てもそこにはリスがいません。

しかし、彼の頭の中にリスがいれば、
現実の世界にいるものと捉えてしまうのです。


多くの場合、

良く見ろよ、
リスなんかいないじゃないか。


というのですが、
こういう対応をすると、
相手は「抵抗」を起こします。


その人の世界にとっては、
リスがいることが「真実」なのです。


■パッチアダムスはどうしたか?

相手に見えるリスの世界に入っていきます。

リスがいるぞ、気をつけろ!

そして、
彼が困っているリスを撃退しました。

そして、その間に、

今のうちに進め!!


と、トイレに行くように導いたのです。


つまり、相手の世界に同調して、
その世界にそった変化の仕方を起こしたのでした。



■これが、NLPが行ないたい変化の手法なのです。


これは、何も精神病の患者さんに限らず、
私たちの中にも起こっていることなのです。


例えば、あなたにとって
簡単な仕事を難しいという方がいます。


また、異性を例にとって見れば
自分はどうも好きになれない人を
別の人は、自分のタイプだ、お付き合いしたい、と
深く心から思う人もいるのです。


その時に、自分とは違うからといって、
自分の見方、考え方、感じ方(いわゆる自分の地図)を
押し付けると、相手の真実にそぐわないので、
相手は、あなたの話を聴こうとは思いません。

そこに、つながりがなくなってしまうのです。


■つまり、相手が抵抗しているということは、
 もっと、私の地図を理解して欲しい、という合図なのです。


あなたが、相手との話がかみ合わないとき、
相手があなたの言うとおりにしてくれないとき、

私たちは、

なんてわからずやなんだ、


と思いがちですが、

相手をサポートしたい、
相手が困っているときに変化を作るきっかけをつくりたい、

そんな気持ちがある場合には、
こちらからの話を一旦止めて、

相手の地図を理解するために、傾聴をする合図なんだと

捉え直すことが大切なのです。


■この相手の地図とつながる行為を通して
 信頼感や一体感を作り出すことを「ラポール」と言います。

 
ラポールは、フランス語で

「橋をかける」

という意味があるそうです。


つまり、ココロとココロに橋をかける

相手と自分の地図を共有する

相手の地図の中に、自分を置く


こうしたことが成立している状態を
ラポールがある状態といいます。


また、このラポールについては
詳しくお伝えする予定ですので、
今は、概念的にこんな感じで捉えておいて下さい。


■大切なことをもう一度繰り返すと、、、

 相手が、あなたの言うことやアドバイスを聴かないとき
 もしくは、相手と話がかみ合っていないとき
 
 それは、相手が
 
 もっと私の地図を理解して欲しい


 という合図なんだ、

 ということです。


 この合図を感じたら、
 今やっていることをとりあえず止めて、
 相手の話を傾聴する姿勢をとっていくことです。


 あなたが、相手の中にある地図に招かれたとき
 相手は、自然とあなたの話についてきてくれるはずです。


NLPでは、この柔軟性を理解し、実践できるレベルにしていきます。


あなたも、きっと頭ではこのことを理解できると思います。

しかし、日常の中では、
きっと、「何でこいつは、俺の話がわからないんだ」
そう思うことが多いと思います。


その時に、このことをぜひ思い出してみてください。

そして、いつでも柔軟に使えるように
NLPにトレーニングしにきて下さい。


次回は
「選択肢のある地図の方が、より役に立つ。」

について、お話しましょう!


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■NLP1dayレッスン 11月24日(祝) 10時〜19時半
http://www.pk-p.com/seminar/nlp/cam/

テーマ: 〜自信をつける構造〜 です。
NLPの全体像が、手に取るように分かりやすく理解できます。

※残席 僅かです。

 (講師インタビューはこちらから) 
   http://www.seminars.jp/itv_sakai.php
   ※こちらのWSの案内は古くなっているので、
    ご参加を希望される方は、下のNLPフィールドのHPから
    ご参加下さい。

■2009年2月開催
 スティーブンギリガン博士の「ヒーローズジャーニー」4日間
 http://nlpfield.jp/seminar-gilligan.html

 あのミルトンエリクソンの四大弟子のひとり
 スティーブンギリガン博士が来日。
 これまで欧米中心にしか受講できなかったワークショップが
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■NLPフィールド
 〜協働する社会を目指すリーダーたちへ〜
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2008年11月04日

あなたのコミュニケーションの目的が達成されたかどうかは、相手の反応でわかる。(2)

こんにちは!NLP Fieldの酒井です。
今日もこちらにお越し頂いてありがとうございます。


前回までは、NLPの基本前提について
お話してきました。
その中で、「地図は土地ではない」について
取り上げました。

また、「地図は土地ではない」という前提から
いくつか前提が派生しているので、
そのことについて、説明をしています。


今回は、
あなたのコミュニケーションの目的が
達成されたかどうかは、相手の反応でわかる。

の2回目です。



この前提は、どこから来ているんでしょう?

おそらくミルトンエリクソンの心理療法の姿勢と
ゲシュタルト療法のフリッツパールズからが
主な背景になっていると思います。


ミルトンエリクソンの小さい頃のお話

道に乗せて歩かせよ。

エリクソンが17歳の少年時代のときのお話。

17歳のとき、エリクソンはポリオにかかりましたが、
それ以前は本当に健康で行動的な少年でした。(中略)

エリクソンと友達はその時、ある知らない場所にいました。
田舎道を歩いていると、
明らかに乗り手を振り落としてきたと思われる馬がいました。

馬の手綱はたれていて、とても扱いにくそうです。
エリクソンと友人は、その馬を農家の中庭に追い込み、
落ち着かせました。


それから、エリクソンは

「僕は、この馬に乗って、飼い主の家に連れて帰るよ。」

と友達に話します。


友達は

「誰の馬かわからないじゃないか?」

と聞き返します。


「いいから任せておいて」

というと、彼は馬に飛び乗りました。


中庭をでて、馬を右回りさせて道路の方に向かわせます。
そして、「どうどう」と拍車をかけて、道に戻しました。


こうして、道を下っていると、
時々、馬は道草を食べようとします。

すると、エリクソンは「どうどう」と馬を道に戻します。


その道を数マイル下っていくと、
馬は向きを変えて、
ある農家の中庭に入っていきました。


農家の人は、その音を聞いて出てきました。

「これは、私の馬じゃないか。
 どうやって、うちの馬だとわかったんだ・・・
 うちの馬であることを知らないはずだが。」

「おっしゃるとおりです。
 馬をどこに行かせればいいかは知りませんでした。
 でも、馬が知っていたんです。
 僕は、馬に任せて道を走らせてきただけです。」

とエリクソンは答えました。



エリクソンは、この話をこういう教訓で締めくくりました。

「これが心理療法の進め方だと思うよ。」



■「地図は土地ではない」というキーワードから、
 あなたは、これをどんな風に解釈しますか?

 エリクソンは、
 その人が動くことが大切であり、
 それこそが、自分の仕事だと思ったそうです。


 エリクソンは、心理療法でよく相手の反応を観察しました。
 相手がこちらの意図通りに反応すれば、
 その反応を「増幅」し、

 もし、こちらの意図した反応と違えば、
 「柔軟」にそのやり方を変えました。


■ゲシュタルト療法のフリッツパールズの場合

フリッツパールズの場合は、
相手の言っていることよりも、
相手の無意識の反応に着目をして、
セラピーをしました。
(エリクソンは、そのどちらも利用しました。)


例えば、
「これは、あなたの本当にやりたいことですか?」

と尋ねたとします。


相手が、
「そうですよ」

と言ったとしても、


相手の身体反応が、

腕や足を組んだり、

頬をピくっと動かしたとき、


ゲシュタルトセラピーでは、
こちらの動きに着目します。


「今、おっしゃいながら、足を組みましたが、
 何度か、足を組んでもらっても良いですか?」

「どんな感じがしますか?」


ゲシュタルトセラピーでは、
身体と言葉に不一致感が感じられたときに、

その反応を「増幅」して、
相手の無意識の側面から
どんなものが生じてくるかを確認します。


そういう意味では、
両者とも、「無意識」にあるものを
洞察していたんですね。


このあたりも、まだまだ探求していけそうですね。


それでは、次回は、

「抵抗」は、
相手の地図とラポールが取れていないというだけである。


というものを扱っていきます。

これは、
NLPフィールドの基本前提には載せていませんが
受講してくれた人は、
読んだだけで納得してくれる前提ですね。


「抵抗」とは何か?
「ラポール」とは何か?


この前提からも触れていきたいと思います。


お楽しみに!



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■NLP1dayレッスン 11月24日(祝) 10時〜19時半
http://www.pk-p.com/seminar/nlp/cam/

テーマ: 〜自信をつける構造〜 です。
NLPの全体像が、手に取るように分かりやすく理解できます。

※残席 僅かです。

 (講師インタビューはこちらから) 
   http://www.seminars.jp/itv_sakai.php


■エリクソン催眠を超えた世界 「ジェネレイティブトランス」
 世界で最も信頼され、高い技術と評判のスティーブンギリガン氏が
 いよいよ東京に上陸。めったにない機会です。
 エリクソン催眠の本質と、その当時の空気をあなたの地図に
 迎えてみてください。

 2009年2月開催
 スティーブンギリガン博士の「ヒーローズジャーニー」4日間
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